JAAC2022年2月交流会@オンライン 活動報告
日時 : 2022/2/5(土) 14時30分〜オンライン交流会
開催方法: Zoomオンライン会議
テーマ:「この病気との付き合い方が変わった瞬間」
参加人数:8名
■活動報告
治療が困難な病気や重篤な障害になってしまった時、人の心には5段階の変化が起きるそうです。
1、 疑い (まさか、どうして私が…)
2、 希望 (すぐ治るはず…)
3、 絶望 (なかなか治らない…)
4、 努力 (できることをやろう…)
5、 受容
これは汎発性脱毛症を発症したばかりの頃、ある方から伺ったお話です。調べると、文言の違いや4と5の順序が入れ替わっているパターンがありましたが、概ね気持ちの問題は時間が解決するというお話しでした。私にこの話をしてくださった方は、働き盛りの頃に脳溢血で倒れ、半身不随となってしまった年配の男性でした。リハビリをしながら障害と向き合ったご自身の経験を基に、私に道標を示して下さったものです。これを聞いた当時の私は「絶望」していて、脱毛症を「受容」するなんて出来るわけがないと思っていましたし、もちろん今も完治することが最大の望みです。ですが、いつの間にか段階を踏んで、私は脱毛症と折り合いを付けながら生活しています。
今回は、こういった気持ちの変化や、生活習慣の変化など、脱毛症との付き合い方が変わった瞬間をテーマに交流会を開催しました。当事者として喜ばしく思えたのは、皆さんが当然のごとく良い方向への変化を語って下さったことです。
それでは参加者の皆さんの経験談をご紹介します。
・脱毛症を隠しながら生活できる軽い症状の時もあったが、症状が重くなったのでスキンヘッドにしたところ、ファッションスタイルと受け取ってもらえた。
・年齢を重ねるごとに、周りを気にせずに大胆にふるまえるようになっていった。
・発症前の外見に戻ろうとすることをやめて、違う外見に生まれ変わろうと思った時、気持ちが楽になった。
・同じ病気の方のブログを読んで、病気との付き合い方の参考にした。
・患者会への参加や、同じ病気の方のブログを見ることで、病気でも楽しんで生活している人が居ることを知った時。
・ウィッグを拒絶する気持ちが強かったが、ウィッグを受け入れた、その事自体。
・社会に溶け込むツールとしてウィッグを使用した結果、いわゆる「普通」の外見である事が、周囲の人に気遣わせる事が無くなり、自分自身をとても楽にすると気付いた。
・仕方なくウィッグを着用し乱雑に扱っていたが、自分に合うウィッグと出会ってスタイルを楽しむようになり、大切に扱うようになった。
・発症後、会いたくないと思っていた友人に会ってみると、症状に対する友人の反応は意外と無かった。逆に身体的な特徴がある人に自分が出会っても、自分自身もその特徴は気にならない事に気付いた時。
・家族でドラマを視聴していた時、登場人物をさして「この人たちも楽しくやっているから、あなたも楽しくやれば?」と言われ、その通りだと思った。
・「やりたいことは?」と聞かれた時。病気があってもやりたいことをやろうと思った。
いかがでしょう。
脱毛症を「受容」して、傍らに置くようにして気楽に生活することは、完治を諦めたかのように感じるかもしれません。ですが、治りたいという気持ちが一番にあっても、病気を生活の一部に留めておけるようになることが、QOLを高めるためにはとても効果的で、けっして後ろ向きではないように思われました。
今回も様々なご意見や経験談をお寄せ下さった参加者の皆様、大変ありがとうございました。ご参加を検討されている皆様、ぜひとも気軽にお話にきて下さいね。
また、交流会で取り上げ欲しいテーマなどございましたら、教えて頂ければと思います。
今後もJAACをどうぞよろしくお願いいたします。
福山 優子
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