日常生活
円形脱毛症にかかると病気になる以前より、さまざまな点で消極的になる方が多いようです。自分らしくないと、ジレンマを感じる方も少なくありません。全頭型や汎発型の方は義髪(カツラ)の使用について悩まれることでしょう。高校生の円形脱毛症患者さんへのアンケートで、カツラの使用によって使用前と比べ対人関係がスムーズになったという報告があります。カツラを使っても治療に悪い影響はまずありません。
お仕事をやめたい、休みたい。学校に行きたくない、行けない。お買い物に行ったり、子供の通園に付き添うのがつらい・・などなど、さまざまな悩みを診療で伺います。あまりつらい時は休むのが良いと思いますが、病気をもっていても自分を見失わないようにしてください。円形脱毛症のあるご自分も大切に思ってください。多発型で抜け毛が多く、一時高校を休学した患者さんが、元々の希望をあきらめずに大学に進学されたり、汎発型の女性が学生時代からあこがれていた海外勤務に出かけて行ったり、と円形脱毛症では日常生活に特別な制限はありません。
診察室では言えないような不自由にお思いになることがいろいろあると思います。患者さん同士で、困っていることはどのようなことで、どのように工夫しているのかを本会を通して共有することができると、助けになるのではないかと考えます。
協力医師 植木理恵
治療 |
円形脱毛症について |